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マンモグラフィー(2D・3D)検査
マンモグラフィーって?
マンモグラフィーとは乳房専用のX線検査のことです。
最近は3Dマンモグラフィの撮影ができるクリニックが増えています。
従来のマンモグラフィー(2D)では乳腺の重なりで隠れて見えなかった病変が確認できるようになりました。
検査方法は?
乳房を検査台の上にのせて、乳房を平たくなるようにプラスチックの板で挟んで検査します。
個人差がありますが、乳房を圧迫される痛みがあります。
検査で何がわかるの?
乳がんの初期症状の1つの石灰化や腫瘍などを写し出すことができます。
マンモグラフィーはどんな人向き?
40歳未満の人でも検査を受けることはできます。
乳房が大きく深部まで超音波が届かない方、閉経後で乳腺が萎縮し、その代わりに乳房の多くが脂肪に置き換わっている方などは、マンモグラフィが適しています。
乳腺が発達している若い方や、高濃度乳房(デンスブレスト)の方は、超音波検査(エコー)の方が乳がんを検出できることが分かっています。
X線検査による放射線被ばくの影響は?
X線検査による放射線量は、東京-ニューヨークの往復での自然被ばく量と同じくらい少ない量で、被ばくによる危険性はほとんどありません。
被ばくへの心配よりも、検査によって早期乳がんが発見できることのメリットの方がはるかに大きいです。
超音波(エコー)検査
超音波(エコー)検査って?
人間の耳には聞こえない音を機械から発し、臓器に音を当てて返ってくる反射の様子を画像にして、映し出された画像を見ながら診断を行うものです。
痛みはない検査です。
検査方法は?
上半身裸であお向けに寝て、乳房にゼリーをつけてエコーの機械をあて、ゆっくり動かしながら乳房の画像をチェックし診断します。
検査で何がわかるの?
乳房内の病変の有無、しこりの性状や大きさ、わきの下など周囲のリンパ節への転移の有無がわかります。
超音波検査では、手で触れただけでは判別しづらい数ミリのしこりを発見することができます。
超音波検査はどんな人向き?
放射線被ばくを避けたい妊娠中の方、乳腺が発達している20歳代~30歳代の方、高濃度乳腺(デンスブレスト)の方、胸の張りが強い方などに適しています。
超音波検査の最前線「エラストグラフィ 」とは?
エラストグラフィ(超音波組織弾性映像法)とは、しこりの硬さの程度を色でリアルタイムに画像化する技術です。
良性病変に比べて、がん組織が「より硬い」ことを利用して、がんを見つける方法です。
形だけでは良悪の診断が難しい場合があり、硬さの情報が加わることで病理検査が必要か否かの判断が容易になります。
これにより余計な検査を省略できる可能性が高くなり、患者さんの負担がさらに軽減されるため、国際的にも注目を集めている検査方法です。
40歳代の方は、マンモグラフィー検査と超音波検査(エコー)、両方の検診を受けましょう。
乳房MRI
MRI検査って?
MRIは放射線を使わない検査で、良性悪性の区別がつきやすく、しかも乳房内で広がりをもつ多発がんの検査にも適しています。
乳がん検査の中で、最も感度(病変の発見率)の高い画像診断とされています。
マンモグラフィーや超音波検査で精密検査が必要と判断された場合に行われる検査です。
他の乳がんの検査と比べて、コストと時間がかかります。
乳がん検診をするタイミングは?
乳がん検診は生理後など胸のはりの少ない時期の受診が理想です。
しこり、痛み、腫れや分泌物など自覚症状がある方は、人間ドックではなく「乳腺外科」を受診してください。